複数の派遣会社に登録していて、時々便利だな~と感じる特典があるので、少しご紹介します。
看護師の実体験が読める
派遣会社によっては、転職した看護師へのインタビューや実体験記を公開しています。登録すると読めますので、施設名・病院名までわからなくても、どんな仕事内容なのか現在の状況がわかります。そして、この体験談が多く掲載されていると、この派遣会社はこのような情報をもっているんだなという一つの目安になるので、担当者に質問したいことも明確にすることができます。また、体験談に派遣会社とのやり取りの様子が書かれていると、他の派遣会社と比較するときに役に立ちます。
キャリアコンサルティングを受けられる
転職希望の人は看護師としてのキャリアに迷いを感じていることが多いので、コンサルタントに相談することで自分のやりたい仕事がはっきり見えて前進しやすくなります。知らない人に相談するのは不安だし、仕事を無理やり斡旋されるのでないかと不安になるかもしれませんが、あなたはお客さんなので、「嫌なことは断る」でいいのです。
派遣会社は想像しているよりはるかに豊富で最新の情報をもっています。教員の時に複数の派遣会社の方とご一緒しましたが、看護師の職場の実情や就職活動について最前線のトレンドをおさえておられました。なぜなら、派遣会社は多くの病院・施設の管理職や人事担当と話をするので、管理職が日々感じていることや、面接官が求めていることを知っているからです。
派遣会社によっては、キャリア相談だけでなく履歴書の書きかたや面接を受ける方法も教えてくれることがあります。学生たちも派遣会社の無料サービスで履歴書添削を受ける人がいるのですが、まず書き方ではなく、どんな看護師になりたいかというマインドセットから確認されます。ハウツーではなく、自分の軸になる部分を見直すことから始まるので、そこを手伝ってもらえると、履歴書は迷わず書けるようになるという仕組みです。
看護師には沢山の先輩がいて、メンターがいる方もおられるでしょう。でもメンターは就活支援まではできませんので、派遣会社にこの制度があるのは助かるな~と思います。
コーチング講座
時折、コーチングやコミュニケーションの講座を無料で受けられる派遣会社を見かけます。看護師は人間関係が原因で体調不良になり転職・退職を考える人も多いので、このシステムは助かるのではないでしょうか。コミュニケーション能力が100点の人はいませんから、自分のコミュニケーションの傾向を知ることができれば、新しい職場で円滑な人間関係を作れます。仕事をしているときは後回しになりがちなことも、少し時間と心に余裕ができたときに、こういう機会をもてると有益ですね。
めんどくさいな~と思うのですが、参加すると意外に役に立ちますよ!私は気乗りしなかったけどアンガーマネジメントの研修に参加してから、怒っている自分を客観視できるようになってきました。昔マイヤーズ性格診断の市民講座に出たときも、自分と他者の違いに注目できるようになり、自分と違う価値観に対する拒否反応が少なくなりました。達人の域には程遠いですけれど…。
正式に精神疾患の診断がついていれば治療が必要ですから、個人の状況に合わせてドクターからカウンセリングを受けるのが一番であることは言うに及びません。
看護管理職による研修
派遣会社によっては、現役の看護管理職が研修をしてくれる時があります。しばらく現場を離れていた人向けにフィジカルアセスメントを教えたり、人事管理の面からアドバイスしたり、内容は様々で役に立ちます。でも個人的に思うポイントは、管理職の視点が聞けるけど、自分の上司じゃない点でしょうか。講師も自分の部下ではないので時折現場のこぼれ話をすることがあり、「そっか、上司から見たらスタッフはこう見えてたんだな」とか「上司も実は同じように思ってたんだな」とか新たな視点がついて、自分が今までより楽に働けるようになるかもしれません。自分が中間管理職になって初めてこういう意見を言う人は結構います。
看護師賠償保険制度の紹介
看護師賠償保険制度は看護を仕事にする人にとって必ず必要な制度ですが、知らない人がけっこういます。新人の時に就職した場所が大きな病院だった看護師によくあるのが、「自分が看護師賠償保険制度に加入していたことを知らなかった」という状態です。職場で半強制的に「看護協会の会費と保険料払って~」と徴収されていたアレです、アレは団体の看護師賠償保険料金が含まれていたのですよ。これは組織でちゃんと看護師に説明しないといけないと思うのですが…、よく理解せずにお金を払っていることがあるのですね。私が転職した先では、この看護師賠償保険に病院が団体で加入していなかったのですが、病棟の看護師たちは誰一人看護師賠償保険を個人でかけることなく無保険状態で働いていました。無保険であることすら自覚していませんでした。患者さんに何かあったとき、自分に何かあったとき、裁判費用や先方への補償など保険に入っていないと大変なことになります。医師は自分で大きな補償がきく保険に加入している人もいます。
派遣会社はほとんどがホームページで看護師賠償保険制度について詳しく説明しており、親切なところは複数の選択肢を提示してくれます。もちろん日本看護協会のページでも紹介されています。看護師免許を使って仕事するときは必ず保険に入ってくださいね。