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リハビリ病院の看護師の仕事 

リハビリ病院の看護師のリアルな仕事内容をご紹介します。診療報酬改定でリハビリ病院の看護師はさらに専門性が求められるので転職を検討する方は事前学習必須です。

目次

リハビリ病院の患者特徴

疾患と入院期間

 ざっくり言うと以下のような疾患の患者さんが入院し、疾患ごとにリハビリ料金をとれる日数が決まっています。とにかく、入院期間は1~3か月など長いです。(表は横スクロールできます。)

スクロールできます
主な疾患リハビリ料算定可能な期間
心大血管疾患
急性心筋梗塞、狭心症発作など
治療開始から150日
脳血管疾患
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脊髄損傷など
発症、手術若しくは
急性増悪又は最初に診断された日から180日
運動器疾患
上下肢の複合損傷、関節の変性疾患など
発症、手術若しくは
急性増悪又は最初に診断された日から150日
呼吸器疾患
肺炎、胸部外傷、COPDなどの重症例など
治療開始日から90日
廃用症候群診断又は急性増悪から120日

 発症または治療開始からしばらくは急性期病院にいるので、リハビリテーション病院や病棟に来るときには、リハビリ算定可能な残りの日数は長くても60~90日くらいが多い印象です。早くからリハビリ病院に来ると、専門的にリハビリを受けれる日数が多めに残っているわけですから、MSWがよく「もっと早く来てくれたらよかったのに~。何があったの~。」と言っていました。患者さんの診断名や発症日、治療開始日などにより入院期間は変わってきますし、各リハビリ病院・病棟が入院料の1~5どれを取っているかによって受け入れる患者層も違ってくるでしょう。

詳しく知りたい方は、令和6年 医療診療報酬 第2章得掲診療料 第7部リハビリテーションを見てください。
しろぼんねっとが便利ですよ しろんぼんねっとhttps://shirobon.net/medicalfee/latest/ika/r06_ika/r06i_ch2/r06i2_pa7/

年齢層

 脳血管疾患や運動器疾患は若い患者さんもいますが、ほとんどは65歳以上の高齢患者さんです。ですから必然的に、認知症、嚥下機能低下による誤嚥性肺炎、転倒転落による骨折などはセットでついてきます。

リハビリ病院の看護師の仕事

通常業務はどこも同じ

  • バイタルサイン測定、異常の早期発見
  • 療養の世話(更衣・整容・食事・排泄・入浴などの介助)
  • 診療の補助業務(内服管理・採血・点滴など)
  • 入退院手続きと説明
  • 生活指導

リハビリ病院での必須スキル

  • FIM:定期的に評価が必要となり研修も強化されます(R6年度診療報酬改定)
  • GLIM:入退院時の栄養状態評価にこの基準を用います(R6年度診療報酬改定)
  • 口腔ケアの知識と技術(嚥下機能訓練や嚥下評価の基礎は必須):R6年診療報酬改定での詳細は未発表
  • PEG・ストマ・ウロストミー・CVポートなどの管理:自宅や療養施設で暮らすこと前提なので多いです
  • 主要疾患の悪化症状の知識(脱臼、脳出血、心筋梗塞など)
  • 多職種とのコミュニケーション・調整能力

急性期病院との違い

受け持ち患者人数

  • 日勤で5~10人、夜勤は約16~20人くらい受け持つ
  • 看護師不足や欠員なども含め、13:1、15:1でもこのくらいの人数を受け持ちするとよく聞きます
  • 患者さんの多くは急性期病院で言ういわゆる「自立」の人です

採血や点滴などは少なめ

  • 36人病棟で一人も採血や点滴がない日もありました
  • 点滴するほど悪い状態の人はリハビリ病院でリハできる状態ではないということです

モーニング・イブニングケア必須

  • 急性期病院みたいにずっとパジャマではないし、おしぼりで顔を拭くこともしないです
  • 起床したら顔を洗い歯を磨き、服に着替えます。夜はパジャマに着替えます

トイレコールが多い

  • リハビリだから仕方ないですね
  • 自宅状況に合わせますがポータブルトイレを使う人も少ないです

多職種連携が濃密

 「血圧の薬減らしたので、階段昇降のあと気を付けてください」とか「昨日遅めに眠剤飲んだので、朝食の時注意してみてあげてください」とか、多職種とのタイムリーな連携が密です。階段でリハするのはPTだし、朝食介助してくれるのはヘルパーやSTだったりするからです。

医師は少ない

  • 夜間の医師は常勤医ではなくアルバイトの医師がほとんどの病院もあります
  • 夜間に1分を争う急変が起きたら、治療方針や本人の意思などをよく知るのは看護師です

自宅をより近い視野に入れた日常生活援助

  • 入院時の医師の言葉「リハビリしているので動きます、気を付けますが、こけるかもしれません」
  • 急性期病院のような慎重に慎重を重ねた身体抑制は、センサーマットであってもかなり少ない印象です
  • 滑りそうな和室、段差のある玄関など、危険と隣り合わせでも自宅生活を視野に入れて練習します

退院調整はよりスピーディー

 退院先が決まっていないとリハビリの目標も立てづらいので、MSWは日常的に病棟をうろうろして全スタッフから情報収集し、退院先をタイムリーに調整していました

リハビリ病院は介護度が高い時もあるけれど、回復が看れるので感動しますよ。実際のエピソードについては別記事で!

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