看護教員には大きく2つの種類があり、専門学校教員と大学教員があります。各資格や仕事内容について簡単に紹介します。
目次
看護専門学校教員と看護大学教員の違い
有資格
- 専門学校教員は看護師資格だけで就職できるところが多いです。
- 大学教員は、基本的には大学卒業の学位が必要です。
助手:大学卒業でなくても就職できる場合が多い
助教:最低でも大学卒業、大学院を卒業し修士号を持っている人が多いです。
講師:大学院卒業(修士号取得者)が多いです
准教授:大学院卒業(博士号取得者)が多いです
教授:大学院卒業(博士号取得者)が多いです
このように、大学は職位によって必要な資格が違います。大学では看護を教えるだけではなく研究もするので、研究方法を修得しておく必要があります。しかも大学院を併設している大学は、大学院生に研究も教えます。そのため、大学卒業者に与えられる学士という学位だけではなく、大学院卒業者に与えられる修士号や博士号の学位が必要になります。しかし各大学の定めや地域の人員事情によって多少の違いもあります。ですから、博士号をもっていなくても教授の方もおられますし、博士号をもっていても助教をしている方もおられます。たいてい教授目指して昇進するのであれば博士号が必要になるので、大学教員は働きながら夜間土日祝日に大学院に通ったり研究をして、博士号取得を目指している人が多いです。
仕事内容
- 専門学校は全科目(基礎看護、成人看護、老年看護、小児看護、母性看護、精神看護などなど)教えます
- 大学は自分の得意とする専門分野を教えます(基礎だけ、成人急性期だけ、小児だけなど)
- 大学教員の仕事は、教育・研究・社会貢献の3本柱なので、学生の教育以外にも研究や、地域への貢献事業をしたりします
- 専門学校も大学も、学校の運営業務をするためのいわゆる「委員会」の仕事はたくさんあります
看護教員にむいている人
仕事の向き不向きは人によってさまざまな基準がありますが、次のような人にはお勧めかもしれません。
- 学生指導をして教えるのが好きだなと感じた
- わからなくて困っている人を助けるのが好き
- よく「教えるのうまいね」「説明がわかりやすい」と言われる
人間嫌いな人が看護師になると患者も看護師も双方辛いのと同じで、教えるのが嫌いな人が教員になると学生も自分も辛いです。また、臨床看護師の場合、サービスの対象は患者さんでほぼ大人ですが、教員のサービス対象は若い学生になりますので、まだ反抗期を抜けた延長上にいる若者もいますし、社会経験がないので今までの当たり前は通用しないところもあります。これは、中学・高校・大学、どこの教育課程でも起きることですので、教育者の仕事は看護師の仕事とは全く違うと思っても間違いではありません。
看護大学教員になるには
看護大学の教員になるための方法を元教員がご紹介します。